TOKYO – SAPPORO 2020

2020年東京オリンピックのメインイベントとも言えるマラソンと競歩の開催地が、札幌に正式決定いたしました。

北海道民としましては、オリンピックを間近に観戦できる機会に恵まれたという点では嬉しい限りですが、東京都民や近郊にお住まいの方、また来夏に向けて既に宿泊施設の予約を済ませた方々の諦めきれないという心情は、もしもこれが逆の立場であったならと考えればそれはお察しするに余りあります。

マラソンや競歩は多くのオリンピック競技の中でも最も広い地域が関わるものです。40kmを超えるコースの整備や安全の確保、そして今回深刻な問題となっている暑さ対策など多くの課題が山積みとなっています。

それらをすべてクリアして「マラソンと競歩の開催地を札幌に移して本当に良かった」と大会後、関係者や沿道で応援するの人たちに心から喜んでもらえる大会にするには、IOCや東京都との連携は勿論ですが、秋元克広市長が記者会見で語っていたように私たち道民を含めた「オール北海道で」成功を目指す必要があるでしょう。

2019年のラグビーワールドカップ日本大会は、ニュースなどでもご存知のとおり、世界中から「ラグビーワールドカップ史上、最も素晴らしい大会だった」と称賛されています。これは、各国のキャンプ地の地域住民の心温かいおもてなしや、日本戦以外においても全スタジアムが満員になるなど、日本人全体が一つになって大会を盛り上げたことが大きな要因であることは間違いありません。選手たちの中には、日本の素晴らしいおもてなしの文化と優しい人達のとりこになって「また日本に帰ってきたい」という声が続出しているとのことです。

東京オリンピックのマラソン札幌開催は、大会まで1年を切っての変更という大変厳しい局面ではありますが、まさに札幌を、ひいては北海道を世界に強くアピールする千載一遇のチャンスであるとも言えます。

北海道民が一丸となってマラソン札幌開催を成功させるためのミッションをひとつ考えてみました。

42.195kmの沿道を人で埋め尽くす!いかがでしょうか。

「札幌のコースは単調でつまらない」とは言わせません。スタートからゴールまで、途切れることなく道産子で埋め尽くされた沿道は、まるで超満員のスタジアムを走っているような感覚になることでしょう。

その為には選手たちの安全の為に多くの警備やボランティアが必要になるのは否めませんし、応援する私たちは自ら暑さ対策を講じなければなりません。ですがオリンピックに関わることができる機会など人生においてそう多く出会えるものではありません。

積極的にボランティアにも参加して、ラグビーワールドカップのように「札幌開催は最高であった」との評価を得られるようしっかりと、また楽しく準備のお手伝いをし、道民のひとりとして札幌開催の成功に一役買いたいものです。

リクール北海道は東京オリンピックのマラソン札幌開催を応援いたします。

「ぬるま湯」という発想

現在日本各地では2020年東京オリンピック、また2025年大阪万博に向けてさらなる増大が見込まれる来日外国人観光客へのいわゆる「インバウンド対策」に追われています。

世界に認知されて久しい「おもてなし」。まさに日本の細やかな気遣いを示すに相応しい言葉ですが、実際に海外からのお客様は日本独特のおもてなしをどのように受け止めているのでしょう。

主体性に長けている海外の人たち、特に欧米人にとって、甲斐甲斐しくされることは必ずしも好意的に捉えられるものではないというのが残念ながら現実のようです。

例えば、日本文化を肌身で感じたいと日本旅館に宿泊したところ、館内履きの脱ぎ方からお箸の持ち方まで手取り足取り指南されてとても窮屈を感じたのだという話を実際に聞いたことがあります。勿論、スタッフの方たちはお客様がお箸を使いやすいよう、また日本の美しい所作をおもてなしとしてお手伝いしたわけですが、好奇心旺盛かつ日本の伝統や文化に馴染みのない人たちには「日本ではこのようにいたします」と説明が書かれた文字による案内の方が嬉しかったようです。

海外の人たちはさらに、知らない人から突然からだに触れられることに対して強い違和感を持つことがあります。

互いを知らない双方にはそれぞれの思いがあります。日本への憧れと期待を抱いて来日する側と日本の伝統文化を伝えたい側。そうした思いの温度は熱過ぎれば苦痛や疲労を生み、低過ぎれば無関心、冷たいという印象を与えてしまいます。

けれどもそうした観念を払拭することは決して難しくありません。両サイドにとって “the happiest” な「人肌」「ぬるま湯」状態をつくる最も適切で容易な、来日外国人観光客が求めた「説明」つまり言葉による伝達という手段があるからです。

海外の人たちは、私たち日本人が考えている以上に学ぶことが大好きで、活字を読むことを苦としません。それを証拠に、海外の旅行ガイドは日本のそれとは違い画像は殆どありません。そこに書かれた情報がどれ程のボリューム、また正確さかは別として、「英語の通じない日本」を訪れる前に言葉で困らないよう活字で情報を仕入れてやってきます。

これはオーストラリアの大手旅行ガイド “lonely planet” 日本編です。北海道を紹介した70ページの中に、地図以外の画像は1枚もありません。lonely planet に限らず、海外の旅行ガイドは「読ませて伝える」が常識。海外の人たちは目で見た景色の美しさや食材の新鮮さで旅を判断するのではなく、しっかりと詳細を知ることのできる、文字による案内を参考に旅をするのです。

こうした海外と日本の違いを見てみると、英語で書かれた説明によって得る情報、要するに事前に得られる「心構え」にスタッフの笑顔が加われば、バランスのとれたおもてなしが実現すると言えるのではないでしょうか。勿論この場合の「英語」は日本人目線でなくあくまでも「ネイティブ」仕様であることが条件です。

文字で伝える情報は、旅行者のみならずおもてなしする人たちにとってもハードルの高い英語力取得から解放されるという大きな利点であることは間違いありません。

外国人観光客が困ることのない北海道。これを実現すべく、各施設や名所、飲食店等の英語環境整備を急がねばなりません。リクール北海道は、「言葉に困らない北海道」と「外国人観光客に困らない北海道」づくりをスローガンに「ぬるま湯フィロソフィーの道内拡大」を掲げ、日々活動してまいります。

 

 

 

G20閉幕:持続可能な観光のために

10月25,26日両日、倶知安町にてG20観光大臣会合が開催され、各国における観光の現状と展望について議論されました。

「持続可能な観光の実現」をテーマとした会合の終わりには、

訪問者、地域社会の双方に恩恵のある観光マネジメントを進める。

 (令和元年10月27日北海道新聞より引用)

といった内容を盛り込んだ共同宣言を採択しました。

ごみ捨てなど外国人観光客によるマナー違反が原因の地元住民の苦悩や双方の間に生じるフリクションの解決を目指したものですが、あらためてその原因を考えてみると、これはあくまでもコミュニケーション不足が引き起こしている現象であり、本来海外の国・人たちの多くが環境・エコライフに対して高い意識を持ち実践していると言える実情を考慮すれば、もっと双方にとって肯定的に発信することができなかったものかと思わずにはいられません。

ここでの最優先事項は「伝える」ことにほかなりません。「英語が通じない国」のレッテルを貼られている日本には特に、来日観光客数を挙げれば中国語や韓国語、タイ語等を優先させての翻訳に理解はできるものの、世界中に存在する7000余の言語から「世界の公用語」とも言われる英語なら、おそらく日本を訪れる殆どの人が理解できるはずなのですから、英語を翻訳の最優先におくべきです。

道内でもインバウンド観光向けのさまざまな取り組みがなされている中で、結果がついてきていないのが現状であることはご承知のとおりで、突然降って湧いた「東京オリンピックマラソン札幌開催」に間に合わせるべく更なる英語環境整備は札幌のみならず各自治体にとっても急務と言えるのではないでしょうか。

持続・発展可能な観光とは、訪日外国人の満足度と同様に宿泊施設や飲食店等受け入れる側の負担がなく、外国人目線にも、また道民ひいては日本人目線にも耐え得るシステムやアイデアの構築であるとリクール北海道は考え、道内の英語環境整備に携わってまいります。

第33回ビジネスEXPOに出展します。

令和元年11月7日、8日の両日に札幌で開催される第33回ビジネスEXPOにリクール北海道が出展いたします。

これからのインバウンド観光、また地域活性化に向けた私たちの思いをお伝えできればと思います。

お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。

第33回ビジネスEXPO

会期:2019年11月7日(木)8日(金)

会場:アクセスサッポロ

   札幌市白石区流通センター4丁目

お問い合わせ:

011-865-5811

http://www.business-expo.jp/

 

 

Japan Visitor Hotline for Typhoon 19 (Eng)

Tokyo and surrounding neighborhood including Kanagawa Pref., Chiba Pref. and Saitama Pref. have been getting ready for the Typhoon 19 approaching towards those regions with the possibility of enormous damages since yesterday.

This typhoon is supposedly a dangerous one with severe damages, and Japanese government and Japan Meteorological Bureau continue to call attention to the latest news and weather alerts for the travelers.

For more information about Typhoon 19 for the foreign visitors, call Japan Visitor Hotline to:

050-3816-2787 (English)

If you are in those regions, please stay in the hotel and pay careful attention to the news and weather updates.