Halloweenの遊び方 in New York

今年もHalloweenが近づいてきました。日本でもテーマパークや自治体などでも楽しいイベントが催され、それに向けての準備もたけなわといったところでしょう。

この時季になると私たちは毎年、ニューヨーク時代のHalloweenの思い出話をします。マンハッタンの中心、グランドセントラル・ターミナルから北へ向かう電車で40分ほど走った私たちの町には子供がたくさんいて、Halloweenはそれはそれはかわいらしく賑やかでした。

小さい女の子はやはりお姫様や妖精、あるいは「オズの魔法使い」のドロシーのコスチュームなどを好むのは不変のトレンドでしたが、男の子の扮装は実にバラエティに富んでいて、Trick or Treatにやってくる男の子たちに何度大爆笑したか分かりません。

本場アメリカの「王道コスチューム」の極意は「なんだかわからない」。

例えば、Trick or Treat に来たある小学2年生の男の子はレザージャケットの中に、80年代の人気映画「ゴースト・バスターズ」のセーターを着ておもちゃのライフル銃を持っています。腕を組みじっくり眺めて見るも、いっこうに何になろうとしているのか分かりません。申し訳ないと思いつつ、尋ねます。

「何に、なって来たのかな?」すると彼は別に怒りも笑いもせず答えます。

「ターミネーター」

ぷぷっと笑いたいのを抑えて「ああ、ほんとだほんとだ」

Halloweenならではの定番コスチュームは毎年数えきれないほどアメリカでも発売されますが、見る側を唸らせる「職人技」はお金を掛けず本人が楽しければそれで良いという「陽気な我が儘スタイル」であるというのが、20年という長いアメリカ生活の中で知ったHalloweenの真の楽しみ方なのでした。