G20閉幕:持続可能な観光のために

10月25,26日両日、倶知安町にてG20観光大臣会合が開催され、各国における観光の現状と展望について議論されました。

「持続可能な観光の実現」をテーマとした会合の終わりには、

訪問者、地域社会の双方に恩恵のある観光マネジメントを進める。

 (令和元年10月27日北海道新聞より引用)

といった内容を盛り込んだ共同宣言を採択しました。

ごみ捨てなど外国人観光客によるマナー違反が原因の地元住民の苦悩や双方の間に生じるフリクションの解決を目指したものですが、あらためてその原因を考えてみると、これはあくまでもコミュニケーション不足が引き起こしている現象であり、本来海外の国・人たちの多くが環境・エコライフに対して高い意識を持ち実践していると言える実情を考慮すれば、もっと双方にとって肯定的に発信することができなかったものかと思わずにはいられません。

ここでの最優先事項は「伝える」ことにほかなりません。「英語が通じない国」のレッテルを貼られている日本には特に、来日観光客数を挙げれば中国語や韓国語、タイ語等を優先させての翻訳に理解はできるものの、世界中に存在する7000余の言語から「世界の公用語」とも言われる英語なら、おそらく日本を訪れる殆どの人が理解できるはずなのですから、英語を翻訳の最優先におくべきです。

道内でもインバウンド観光向けのさまざまな取り組みがなされている中で、結果がついてきていないのが現状であることはご承知のとおりで、突然降って湧いた「東京オリンピックマラソン札幌開催」に間に合わせるべく更なる英語環境整備は札幌のみならず各自治体にとっても急務と言えるのではないでしょうか。

持続・発展可能な観光とは、訪日外国人の満足度と同様に宿泊施設や飲食店等受け入れる側の負担がなく、外国人目線にも、また道民ひいては日本人目線にも耐え得るシステムやアイデアの構築であるとリクール北海道は考え、道内の英語環境整備に携わってまいります。

Halloweenの遊び方 in New York

今年もHalloweenが近づいてきました。日本でもテーマパークや自治体などでも楽しいイベントが催され、それに向けての準備もたけなわといったところでしょう。

この時季になると私たちは毎年、ニューヨーク時代のHalloweenの思い出話をします。マンハッタンの中心、グランドセントラル・ターミナルから北へ向かう電車で40分ほど走った私たちの町には子供がたくさんいて、Halloweenはそれはそれはかわいらしく賑やかでした。

小さい女の子はやはりお姫様や妖精、あるいは「オズの魔法使い」のドロシーのコスチュームなどを好むのは不変のトレンドでしたが、男の子の扮装は実にバラエティに富んでいて、Trick or Treatにやってくる男の子たちに何度大爆笑したか分かりません。

本場アメリカの「王道コスチューム」の極意は「なんだかわからない」。

例えば、Trick or Treat に来たある小学2年生の男の子はレザージャケットの中に、80年代の人気映画「ゴースト・バスターズ」のセーターを着ておもちゃのライフル銃を持っています。腕を組みじっくり眺めて見るも、いっこうに何になろうとしているのか分かりません。申し訳ないと思いつつ、尋ねます。

「何に、なって来たのかな?」すると彼は別に怒りも笑いもせず答えます。

「ターミネーター」

ぷぷっと笑いたいのを抑えて「ああ、ほんとだほんとだ」

Halloweenならではの定番コスチュームは毎年数えきれないほどアメリカでも発売されますが、見る側を唸らせる「職人技」はお金を掛けず本人が楽しければそれで良いという「陽気な我が儘スタイル」であるというのが、20年という長いアメリカ生活の中で知ったHalloweenの真の楽しみ方なのでした。